8 5月 2022

Category: 活動報告
2022年05月08日(日)
 0

会派についてのご報告

【ご報告】

※長いですが、私の考え方を記しておきます。ここに記載してある文章は私の主観に基づくものですので、議会運営に関することなどは私の考えだけを鵜呑みにされないでくださいね。

4月末に私の所属していた会派”紡ぐ未来”は解散しました。

5月から私は会派に所属しない議員(無会派)として活動します。

ところで、小野市民の皆さまにとって議員がどの会派に所属しているかは重要でしょうか?

小野市議会は2名以上でないと会派として認められませんが、16名しかいない小野市議会に、
そもそも会派って必要?というのが私の今持つ結論です。

ただ、これまで私のホームページに匿名で「今の会派から出て欲しい」というようなメールを頂いたこともあります。
割りと最近。
私にはそのご意見の真意が分かりません。
今の会派を出たら、小野市民のその方にどのようなメリットがあるのでしょうか。
否定しているわけではなくて、本当に分からないからお考えを教えて欲しいです。
どの会派に所属しているかは重要だと思われる小野市民の方がもしいらっしゃいましたら、
気兼ねなく私のホームページの問い合わせからでも、匿名でも大丈夫ですので、
ご意見を教えて頂ければ私も勉強になると思います。

さて、しかし。
私の考えはもう定まっておりまして、ご報告という形になりましたが、私の考えを記します。

小野市議会にもこれまでは政務活動費があり、それは会派に支給されていました。
(1人で活動する議員にも政務活動費は支給されるので、この点における会派・無会派のメリットデメリットとしてはそもそもありません。)

小野市議会では既に政務活動費を廃止し、
現在は会派関係なく、研究に必要な経費は議会で承認されると議会費から充てられます。
※ただ、基本的には自費での研究や研鑽を積むべきという考え方を私は持っていますので、個人での学びは私は自費で行なっています。

私はこれまで最大会派、会派に所属しない無会派、少数人数の会派など本当に様々経験させて頂きました。
無会派も経験しながら、最近までなぜ私が会派に所属していたかというと、
今の小野市議会のルールは、
議会運営委員会の委員は会派に所属する議員からしか選出しないからです。

なので、やはり議会運営委員会に関与して、少しずつでも議会をより良くしていく方法が最善と考え、その当時は新たに会派を結成しました。

会派の議員も最初は2名でしたが、4名、6名と、
会派名は変えてきたものの、私の所属する会派としては最終的に最大会派となるまでになりました。
私が会派を大きくしたという意味では全くありません。

そして、昨年度1年間は、私も議会運営委員会の委員として初めて活動させて頂きました。

その中で痛感したことがあります。

会派構成の問題や会派同士の敵対意識があると、提案した内容が例えどんなに市民のための良きものであったとしても、その意識が議論そのものの邪魔をする』

ということです。

私たちの会派は、議会運営委員会に無会派も委員として選出できるようにするなど、申し合わせの変更提案を複数点してきましたが、
「今は必要ない」というような他2つの会派のお言葉で議論が終了してしまうことが多々ありました。
非常に残念でした。

無会派になるということは、議会運営委員会に委員として入れないデメリットはありますが、
会派として存続し、委員会に入ったとしても、このような状況では残念ながら深い議論になりません。
今の小野市議会にはこのような課題があると感じているため、会派そのものについての意義を考え直すようになりました。

昨年度で言うと、小野市議会の会派は3つでした。

紡ぐ未来:6名
市民クラブ:6名
公明党:2名

残り2名が無会派でした。

市民クラブさんと公明党さんは、議会人事に関しても、議会運営に関しても、基本的に連携をとっておられます。

人が変わろうが関係なく、“市民クラブ”という箱と”公明党”という箱がくっ付いているイメージでしょうか。
私にはそんなイメージです。どなたかに失礼な表現だったら本当に申し訳ございませんが、私の個人的な見解です。

とある議員に、なぜあなた方は双方手を組まれているのですか?と聞いても、
『自公連携だから?』と、ご本人もよくわかっていないようでした。

ちなみに私は政党に所属していませんが、紡ぐ未来も自民党員が過半数以上でしたし、市民クラブにも政党に入っていない議員がいます。

その辺りは、きっと私には理解しきれないそれぞれの会派の想いがあるということなのでしょうか…

毎年5月に改選がある議会人事の交渉を会派が中心となって議論しますので、議会の役職を重要視される方にとっては”会派”が重要なのかもしれません。

私は議会内の役職は、どの会派に所属しているかではなく、
まずやりたい議員が手を挙げて公明正大に選挙をすれば良いと思います。

ですので、この点について考えてもやはり会派は必要ないと思います。

昨年度、所属する会派のメンバーからお声を頂き、
私は副議長に立候補しました。
それは、これまでずっと市民クラブと公明党が議会人事の役職の中心を担っておられたので、
そのような流れやバランスも踏まえて、
私たちの会派も最大会派でしたので、副議長として私をと、会派で決めたものです。
私自身は役職につきたいという想いはなく必要とされるのであればという想いでしたが、
市民クラブからも何度も役職を経験している議員が副議長として立候補されました。

結論的にはお互い引くことをせず交渉決裂となり、選挙となりました。

結果、8対8で票数が同じになり、くじ引きで私が外れくじを引くということになりました。
先ほども述べたように、役職に就きたい議員が手を挙げ公明正大に選挙すれば良いので、
名前を書いて下さった議員には申し訳ないですが、私はこの結果には何の不満もありません。

ただそこに至るまでの経緯が会派同士の抗争のようなものになり、特に幹事長は大変だったと思います。

正直に申し上げて、
このような役職取りだけの会派は私は不要だと考えます。

想いを共にする議員と学び研究し、議論を重ねて答えを出していくことは、会派でなくてもできるものです。
党派も超えてすべきものです。

ですので、
会派としては解散しますが、
引き続き、前向きなお考えを持つ議員と共に情報共有もし合い、議論し、
“市民の皆さまにとって”を常に考え活動します。

最後に、
ちょうど1年前、本会議場での蓬莱市長のご発言を転載します。

その後、5月31日にも議会への提案として会派についてご発言されていますのでご関心のある方は検索してください。

2021年5月11日
第429回臨時会 市長挨拶より

 市民の目線ではなく、会派同士の対立行動が、どうも今回は見え隠れしているように思いました。そのような観点から、私は個人的な見解ではありますけれども、会派は全て全員解散をしてはどうかと思うところであります。市民にとっての責務に、果たし得る役割に没頭すべきとのことであって、いわゆる会派同士の意見のために、調整時間がかかるというのは、実に無意味なことであります。私は、あえてもう一回、どこに座ってもいい机の配置も考えて、大いに議論を闘わせる、情報を共有するという「会派ゼロ作戦」をあえて提案をしたいとこのように思うところであります。そこで切磋琢磨することによって、長年やられた議員さん、あるいは新しく議員になられた方がそこで学ぶということであり、いわゆるOJT、オン・ザ・ジョブ・トレーニングですね。役所の中において組織でも、新しく入ってきた人とベテランの人が意見が食い違っても、そこで学ぶことが多いんであります。こういう時代であるということを、私たちはあえて申し上げておきたいということであります。 

 要するに、我々の責務というこの本来あるべき、市民にとってやるべきことの原点に立って考える必要があろうと思います。 

 そういう中で、このような観点から、1つには、今日指摘しましたけれども、会派の本来あるべき姿というものをどういうようにするのが望ましいのかというような再構築が必要ではないかと。会派の果たし得る役割とは、昔と今と前例踏襲型でやっているようなことではなくて、新しい会派活動の在り方というのは、逆に考えれば、一つの目的と政策に対して、違う会派同士がもう一度その件については再構築をしてやったり、あるいはこの福祉政策については、あえてこの会派とこの会派が結びつくという、そのようなフレキシブルなことをやれば、自分の得意分野ということを磨くこともできるわけであります。私はこう思っているんだけど、やっぱり会派に縛られるからと、こういうことはなくなるわけであります。 

 そういったことで、1つには、会派の本来あるべき姿というのはどうあるべきなのかということであります。 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

長年近くで議会を見ておられる首長だからこそ、「議会に対し提案」という異例のご発言を本会議場でされたのではないでしょうか。
私からすると、会派同士の対立行動はこれまでからあるし、
最大会派が2つになり2年目になるのに譲歩し合うということが無いのだから当然だということに過ぎませんが。
最大会派が2つになって1年目は紡ぐ未来が譲歩しています。
首長からの議会に対するご提案自体、議会として看過できないとそれも色々大変でしたがが、
仰る内容は本当にその通りだなと私は思いました。
最終的にこのご発言も私の背中を押してくれる一つの材料となりました。

何かあれば”小野市議会は会派制だから”という言葉が浸透する議会で、
会派制そのものには異論を挟むこともできないと、
私にとってはブラックホールの中にあるような課題だと考えていました。

しかし、それは違います。
自分がまず行動すればいいし、
紡ぐ未来にとってはそれぞれの決断が合致したのが、今のこの時となりました。

私たちも会派を解散して改めてメリットデメリットを検証しながらそれぞれの議員が活動する必要があります。
会派に所属する議員には今一度、会派制そのものについて考えて頂きたいです。

長々と私の考え方を記しましたが、書いて思うことは、

これって小野市民の方のどれだけが関心を持つことなのか?ということです。

もちろん関心を持って頂けると嬉しいです。でも、大半の方にとっては、なんだか”政治”とか”議員”ってややこしいね。自分には関係のない話だな…と思われるのではないでしょうか。

私ならそう思います。

市民の方のためになることを、
議員としてちゃんと仕事をしたいという想いしか私にはありません。

今は会派云々ではなく、市民への想いで活動される議員が増えたと私は感じています。

だから、会派解散って全然後ろ向きではなくて、
むしろ前向き。

会派を解散してこそ活動しやすくなることに大きなメリットを期待して、
私も残り1年の任期を引き続き誠実に活動します。