脳科学理論に基づいた体験型講演会
今年度で第14回となる東北大学の川島隆太教授の講演会がエクラで開催されました。
毎年市内小学校の5年生とその保護者、そして希望する市民が参加できる講演会ですが、
なんと言っても“体験型”講演会ということで、個人的にはぜひ一人でも多くの子育て世代の方に参加をおすすめしたい事業です。
川島教授が脳の働きについてゲームなどを行いながら子どもたちにわかりやすくお話しくださり、
ステージに上がって自分の意見を述べたり、光トポグラフィーという装置を使って実際に自分の脳の働きを見てみたりという内容で、
子どもたちに脳の司令塔である前頭前野を鍛えることが、夢を叶える近道であると教えてくださいます。
前頭前野は、考えたり、記憶したりということだけでなく、
我慢する力や友だちと仲良くする力、コミュニケーションをとる力など心の働きにも関係する司令を出すため、
子どもたちの将来就きたい職業に役立つ能力が前頭前野に大きく関わっているからです。
今日の講演では、計算をしている時の脳、漢字の書き出しをしている時の脳、音読をしている時の脳、人に言葉でモノを伝える時の脳、ALTの先生と英語で会話をしている時の脳の働きを児童の皆さんが実際に体験し、その場で見ることができました。
どの場合も、始めた途端に前頭前野が活発に働くことがわかり、児童の皆さんも勉強の大切さがわかりやすく理解できたことと思います。
前頭前野の働きが10歳頃から再び大きく伸びるために5年生を対象にした事業ですが、
科学や人体の不思議に興味を抱き始めた低学年の子どもが聞いても、
とても面白い内容なのではないかと思います。
教育内容の充実を図るためにも、脳科学理論に基づいたこの事業をこれからも小野市の教育として全面に打ち出して頂きたいです。
今年度から手話通訳や要約筆記の体制も整いました。ご興味のある方は、ぜひ来年参加されてみてくださいね。