視察のレポートと播州刃物
視察の内容と所感
まず1日目に訪れた、岩手県二戸市。
①にのへブランド海外発信事業について
二戸市は、人口2万8000人ほど、面積は小野市の4倍強ほどあり、北は青森県に隣接する岩手県北部の町です。
小さなまちの大きな挑戦と題し、
二戸市の地酒である”南部美人”と、
国内で80%をシェアする漆塗りの漆器を
民間企業とタイアップし、ニューヨークへ発信されています。
二戸市でも人口減少が進んでおり、地元産業の活性化として民間企業で取り組んでいた活動に行政が後からタイアップという形で取り組まれた、2013年からの事業です。
地酒+漆器という発想で、ニューヨークでも定着しつつあるSAKEに、プラスワンで発信されています。
ニューヨークでは商品の展示だけでなく、漆塗りのデモンストレーションをすることで、更に質の良さや価値をわかりやすくお伝え出来ているようです。
海外に発信し評価されることで、国内への発信力を強めるという取り組みは、単純に市民の地元への愛着や、誇りに直結致しますし、3万人弱の市でこのような取り組みをされているのは大変珍しく、
とても興味深かったです。
漆器を作るにあたり、
漆の木を育てる人
樹液を採る人
器を作る人
漆を塗る人
など細分化されており、特に樹液を採る仕事で、後継者不足に悩まれているそうです。
漆を塗る仕事に関しては、行政でかなりのサポートをされており、若い方が漆塗りの職人になられているという事例も持たれています。
私たち小野市においてもご承知の通り、地場産業であるそろばん、金物で同じように後継者不足に直面しており、
そろばんに関しては民間での努力もあり、現在若い方が職人をされていますが、刃物などの金物産業では職人の高齢化が進んでいます。
こちらも民間企業でかなりの努力をされており、”播州刃物”として世界に発信し、評価されています。
そして刃物の世界でもなんと、小野市外から刃物の職人を目指したいと興味を持たれているお若い方がいらっしゃいます。
明日は、その件でお話をお伺いできるのでとても楽しみにしております。
デザインの力で、
今までの刃物とは違った見せ方をされており、
“播州刃物ってかっこいい”
と、私も最初の所感を持ちました。
例え私のようなそんな入り方でも、
品質の良さ、職人ならではの細かい作りを目の当たりにし、すぐに播州刃物の”ホンモノ”を目の当たりにすることと思います。
無くしてはならないこの技術を後世に残す為、小野市としても出来る事を考えていかなければなりません。