そろばん職人応援団
今日は、そろばん職人の高山さんにお声がけ頂き、
東京からSociorizmそろばん職人応援団の方々が来られるとのことで、
お話を伺いに行ってきました。
そろばん職人応援団の方々は、主にそろばん教室を営まれ、
技術の継承や次世代の職人の育成に関して危惧され、
自分たちで職人さんの応援をしようと活動されています。
私たちはもちろん、小野市と言えば「そろばん・金物」ですが、
この伝統産業にどれだけ高度な技術を有し、他市、他県、海外から高い評価を得ているのか、特に若い世代は理解仕切れていないのではないでしょうか。
東京でも特に若い世代では、そろばん自体が珍しく、
また、そろばんは工場生産だと思われているということをおっしゃられました。
高い技術を持って分業制で作りあげるそろばんを、小野市はもっと誇りにすべきだし、教育の中にも今一度取り入れるべきだと私も思いました。
英語教育やプログラミング教育が将来的に教科化・必修化となる中で、
どの時間を削るのか…などの議論もありますが、
私は、英語は一つのコミュニケーションツールでしかないと思っていますで、
例えば英語を使って音楽をしたり体育をしたり、
そのようなイマージョン教育を公立の小・中学校でも標準化していくべきだと考えます。
そろばんについても、今なら外国語学習の時間に、英語でそろばんを学んだり、
本市であれば、おの検定の計算の際にそろばんを用いることは出来ないものかと思います。
せっかく、そろばんの町・小野市で生まれ育ったのであれば、
そろばんが使えて計算や暗算が得意になれば理想です。
そのような子どもが一人でも増え、教育に関心のある方が、移住しに来るくらいになれば、更に理想です。
そして、そろばん職人応援団の方々が課題の一つとして挙げられた、
職人への直接的支援は、播州刃物もそうですが、特に技術を教える側への支援が必要だと訴えておられました。
小野市も後継者育成事業として、伝統産業の職人を目指す方をサポートする制度が現在ありますが、
指導するのに時間を取られ、自身の生産力も落ちる指導者の方々へのサポートはありません。
そこで、そろばん職人応援団の代表は、そろばんの傷珠を使ってハンドメイドアクセサリーを作り、東京で販売し、その売上金を職人さんに募金されており、その活動もご紹介頂きました。
小野市から離れた地で、そろばん職人を絶やすまいと支援・活動されている方々を知り、
小野市はそろばん・刃物の伝統産業をもっと大々的に取り上げないと、本当に勿体無いと感じました。
午後からは、小野商工会議所50周年記念式典と、(株)ジャパネットたかたの前代表である髙田明氏の記念講演会に参加させて頂きました。
髙田氏は、過去でもなく、未来でもなく、「今」を一生懸命生きることの大切さ、
また伝えることの大切さをお話くださいました。
日本には眠っているものがたくさんあるが、それを伝える人がまだまだ少ないこと、
伝える時には、商品に作っている人の苦労や想いを乗せることなど、
午前中のそろばん職人の職人不足という課題についても非常に重なる部分がありました。
私の周りの方々にも、改めて小野市の伝統産業について考えるきっかけを持ってもらうべく、活動していけたらと思います。